鈴乃World


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私が大切にしているのは、自分の信念。
私のそれは、竹のようにまっすぐで、しなる強さを持ち合わせています。
私が、その信念を、どうして頑なに守り続けてきたのか、理由は明確です。
私は、皆さんに大切なことを伝える役目があって、ここに存在しているからなのです。
その役目をただ果たすためだけに、私は書いているのです。
映画を観るように鈴乃ワールドをお楽しみください。

鈴乃

★連載小説について

ペンフレンド(姫路の作家琉咲凌とのコラボレーション小説 2012年2月4日~現在連載中)

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ひょんなきっかけで、東に住む木綿子と西に住む優也のメール交換が始まり、二人はお互いのメールに癒されてバーチャル恋愛に発展していく。そんな男女の話を、東京と神戸を舞台に、ジャズの即興演奏のように二人の作家が文章を奏で合う。

― ねえ・・・私たち、いつか、会える日が来るのかしら。

― 今日は、少しお酒が入ってます。

― 東京の夜は蒸し暑かったから、白ワインを飲み過ぎてしまったの。

― 余計なことを書いてしまったかも。

― でも、今日の私はそのまま送信します。

― 消さないで、直さないで、そのまま・・・

― 木綿子

私は、迷わず送信ボタンを押した。

すると、ふと、中肉中背の男性の後姿が脳裏に現れた。場所は、あのデパートの売り場。

私は、贈り物の送り先を送り状に書き込んでいる。学に言われた住所を書き込んだ私の手帳を見ながら、丁寧に書いた字で。

ふと、顔を上げると、遠くに見える男性の後姿が私の目に飛び込んだ。その人は、背筋をぴんと伸ばして、デパートの人と打ち合わせをしている風だった。

でも、それが、優也さんだったかどうかはわからない。それに、幻のように後姿が浮かぶだけで、髪の色や長さ、服装は思い出せない。グレイのスーツだったような気もするし、ツイードのジャケットだったような気もする。 (あれは、優也さんだったのかしら)

私は、細部を思い出そうとしたけれど、ぼんやりとした人の後姿しか想像できなかった。

(私たちは、いつか会えるのかしら)

そっとiPadを閉じて、鞄の中に押し込んだ。



【ペンフレンドから抜粋】


To be continued・・・   Written by 鈴乃

Copyright c 2008-2014 ma*nani All right reserved


ベイルアウト(2010年12月8日~現在休載中)

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本小説タイトル「べイルアウト=bail out」は、航空軍事用語。
飛行不能の戦闘機から緊急脱出するという意味である。
(一般的な意味は「脱出、保釈、財政的な緊急援助、救済措置」
人生は戦闘機に乗って飛行しているようなもの。
戦うための飛行は墜落の危機があるが、そんな緊急事態にはベイルアウト(緊急脱出)することで危機から救われる。
イラストレーターの琴音にとってのベイルアウトは、絵を描くこと。
悲しい過去を忘れるために、琴音はベイルアウトをしながら自分を保ってきた。そんなある日、年下の響と出会い、二人は年の差を感じながらも惹かれ合う。琴音の母静江から、琴音のハワイの恋人アンディとの間に生まれた娘アイリーンが生存していることを聞かされた琴音は、自分の悲しみの本質をつきとめない限りは、ベイルアウトの繰り返しであることに気づく。 そうして、自分を苦しめてきた過去を清算するためにハワイに渡る。一方、琴音にベイルアウトの術を教わった響は、自分のベイルアウトを見つけるために、お金で自分を縛る佐緒里と別離して旅に出る決意をする。
あなたのベイルアウトは・・・?

「ベイルアウトの術を身につけるといいわ」

「ベイル・・・アウト・・・」

響が繰り返した。

琴音は、そう、とうなずいた。

「ベイルアウトって軍事用語があってね。元エアフォースにいたハワイのダッドに教えてもらったの」

後で、琴音の部屋にやってくる日本語が堪能なアメリカ人のエイミーの父親が、琴音のハワイのダッドであることを、響は日が暮れる前に琴音から聞いていた。

「英語では、保釈するとか、経済的な救援措置とか、そんな意味なのよ。でも、軍事用語では、飛行不能になった戦闘機から緊急脱出することをいうの」

琴音は、そう言うと、グラスの残り少ないワインを飲み干した。

「私の場合、理由があって独りで生きているから、時々、生存不能な状態に陥りそうになるの。でも、そんな時に、ダッドが教えてくれたベイルアウトを思い出すの」

「緊急の脱出・・・ってことですか?」

「昔は、そんなシステムがなかったから、飛行不能の戦闘機に乗ったパイロットは戦死しか道を選べなかった。でも、ベイルアウトのおかげでパイロットの生存率が上がったのよ」

琴音は、肘をついた手でワイングラスを顔面に持っていき、顔を隠した。でも、目線は響に向いていた。響は、ワイングラスを通して琴音の顔を見た。赤ワインで曇ったグラスとぼんやり映る琴音の瞳。その琴音の瞳の中の黒い部分がぎこちなく揺れている。

「私、自分は、生きていく上で、戦闘機に乗っているようなものだと思うの。何度も戦闘機ごと墜落しそうになったけれど、ベイルアウトする術を知ってから、墜落死は間逃れている」

「命をかけて、戦闘機に乗っているんですね」



【ベイルアウトより抜粋】


To be continued・・・   Written by 鈴乃

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